食事摂取基準(2020年版)でダマサれない栄養知識を身につける

健康について学ぶ厚生労働省から学ぶ栄養
この記事は約6分で読めます。

栄養周りの情報はとにかく玉石混交でございます

怪しげな健康食品や、毎年生まれては儚く消えていくダイエット法など、

何を信じていいか分からない状況なのはよく分かります

 

では最も信頼できるであろう栄養基準はなにかというと、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」です

国民全員に適用するものとあって、国内外の論文を多数取りまとめた信頼性の高いものです

こと日本で栄養を語るのであれば読まざるを得ませんね

 

数年ごとに更新されるのですが、去年の12月に2020年版が公表されました!ホヤホヤです

読んでいて新しい発見がいくつかありましたので、かいつまんでお伝えするのが本記事です

日本人の食事摂取基準(2020年版)はこちら

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そもそも食事摂取基準とは一体何か?

食事摂取基準は大きく分けて、全般的な話を扱う総論と、各栄養素や身体特性(乳児や妊婦、高齢者)ごとに詳細を扱う各論に分かれています

今回は総論編でございます

そもそも食事摂取基準の目的は何なのか?

主要な生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底を図るとともに、社会生活を営むために必要な機能の維持及び向上を図ること等が基本的方向として掲げられている。

ということで、生活習慣病予防および健康維持向上が目的です

現時点で健康な人がより高みを目指したり、アスリート向けのものではありません

若者には関係ないと思われそうですが、無駄に老け込みたくなければ気にしておきたいところ

食事摂取基準が対象にする栄養素は何か?

熱量(カロリー)

健康の保持増進を図る上で摂取するのが望ましいエネルギーです

ダイエットやバルクアップには対応していませんが、基本を学ぶことができます

多すぎても少なすぎても死亡率が上昇します

食事摂取基準(2020年版)でわかるカロリー制限とダイエット
厚生労働省の食事摂取基準(2020年版)を読み解いて、エネルギー(カロリー)について勉強してみました。飲むだけで激ヤセ!の前に抑えておくべき体型コントロールやダイエットの基本です。

3大栄養素

PFC(Protein, Fat, Carb)、マクロ栄養素とも言われます

このバランスを意識すれば総カロリーも自然に落ち着きます

食事摂取基準(2020年版)でわかる一日に必要なタンパク質量
厚生労働省の食事摂取基準(2020年版)を読み解いて、タンパク質について勉強してみました。やみくもに肉やプロテインを摂る前に、自分に合ったタンパク質の摂取量を確認してみましょう
食事摂取基準(2020年版)で脂質と正しく付き合おう
厚生労働省の食事摂取基準(2020年版)を読み解いて、脂質について勉強してみました。健康はもちろん肌にとっても脂質は重要な栄養素です。カロリーが高いからと控える前に基本を抑えましょう
食事摂取基準(2020年版)で読み解く糖質制限・食物繊維・アルコール
厚生労働省の食事摂取基準(2020年版)を読み解いて、炭水化物(糖質)について勉強してみました。炭水化物と糖質の違い、糖質制限ダイエットに関する厚生労働省の見解、リスクの少ない飲酒量についてまとめています。

ただし、実際にはこれら3つの栄養の中も細かく分類がありまして、取り過ぎなもの、不足しているものがあります

5大栄養素

いわゆるビタミン・ミネラルといった微量栄養素です

肌荒れくらいなら可愛いものですが、取り過ぎもしくは不足によって病気や死亡リスクを上げることもあります

また、”必要なのは分かっているけど、どれくらい必要かはわからん”的な栄養素もあったりします

「体に必要な栄養素が含まれています!」とむやみに煽られないために、こういった情報も大事ですね

食事摂取基準(2020年版)でわかる脂溶性ビタミン
厚生労働省の食事摂取基準(2020年版)を読み解いて、脂溶性ビタミンについて勉強してみました。ビタミンAやビタミンEは主にサプリメントによる過剰摂取でリスクがあります。マルチビタミンサプリメントを買う前に、一度ご確認ください。
食事摂取基準(2020年版)でわかる水溶性ビタミン編
食事摂取基準(2020年版)を読み解いて、水溶性ビタミンについて勉強してみました。ビタミンは世の中で言われるほど明確な効果はありませんし、そもそも通常の生活で十分足りているものもあります。過度に必要性を煽られないように基本を抑えておきます。
食事摂取基準(2020年版)でわかる多量ミネラル
厚生労働省の食事摂取基準(2020年版)を読み解いて、多量ミネラルについて勉強してみました。カルシウムやマグネシウムが不足気味な一方で、ナトリウムやリンは過剰気味と言われています。サプリメントの前に、塩分や加工食品のとりすぎにも気をつけたいところです。
食事摂取基準(2020年版)で数ある微量ミネラルを理解する
厚生労働省の食事摂取基準(2020年版)を読み解いて、微量ミネラルについて勉強してみました。ミネラルは過剰摂取のリスクが多く報告されているので、サプリメントを導入するときには気をつけたいところです。

栄養摂取基準を使用するときの注意事項

人が作りしものはいつだって完璧ではありませんので、前提や注意事項がしっかりあります

栄養摂取基準で使われる指標について

一口に摂取量と言っても、実際は微妙なニュアンスを含んでいます

推奨量と耐用上限量の間をキープしつつ、目安量はそんなに気にしない、が基本スタンスではないでしょうか

推定平均必要量

科学的エビデンスに基づいて、人間が必要であろう摂取量です

しかしこの摂取量はギリギリでして、半数の人は足りません

したがって個人差を考慮して後述の推奨量を通常は使います

推奨量

推定平均必要量に対して、個人差によるバラツキを考慮したものです

ほとんどの人(97~98%)は、この摂取量で充足することになります

耐用上限量

過剰摂取によって健康障害のリスクが高まる摂取量です

この摂取量が習慣的に続いた場合に何らかのリスクがあると思われます

目安量

栄養素として必要なのは分かっているものの、十分な科学的根拠がない場合に使用します

大抵の場合、日本人の平均的な摂取量を推定して設定されます

「大体みんなこのくらい摂取してるけど、誰も病気になってないよね?」という量です

目標量

生活習慣病予防などを目的にして、可能な限り摂取量を近づけることがオススメされている量です

例えば、食物繊維やカリウムはよりたくさん摂取することが目標量になっていますが、

ナトリウムや飽和脂肪酸は減らすことが目標量となっています

食事の回数について

例えば、1 日の中での食事回数(頻度)、特に朝食の有無が肥満や
循環器疾患、2型糖尿病などの発生率に関与している可能性が報告されている。~中略~ しかしながら、この領域における知見を食事摂取基準に直接に取り入れるには更なる概念整理や研究が必要であり、今後の課題であると考えられる。

「朝食を抜くと太る」とか「間食すると太る」というような食事の頻度による影響は基準化を見送られています(証拠不十分

特に朝食を抜くと太る説に関しては、シリアルメーカーが背後にいたりもしますので

マーケティングに振り回されないようにするには、こういった中立な情報が役立ちますね

過小・過大申告による栄養摂取量の誤差について

国民の栄養素が足りてるor足りてないを判断するために、「国民の健康・栄養調査」が行われています

が、その調査は自己申告なのでかなり誤差があるということですね

世間で足りている足りてないと言っている量はそこまで信用できるものではなさそうです

 

特に個人的に面白かったのが下記引用文

さらに、過小申告・過大申告の程度は肥満度の影響を強く受けることが知られている。~中略~栄養素については、例えば、24 時間尿中排泄量から推定した窒素(たんぱく質摂取量の生体指標)、カリウム、ナトリウムの摂取量を比較基準として申告された摂取量との関係を肥満度(この研究では BMI)別に検討した報告が日本人若年女性で存在し、3 種類全ての栄養素において BMI が低い群で過大申告の傾向、BMI が高い群で過小申告の傾向であった

つまり、

  • 太っている人ほど、「自分はたくさん食べていない」と思い込んでいる
  • 痩せている人ほど、「自分はたくさん食べている」と思い込んでいる

という感じでしょうか

 

おデブな方の「全然食べてない」はちょっと怪しいということですね

ちなみにこの辺りはパレオダイエットにおいて「脳(食欲)の暴走」と言われていたりします

国民健康・栄養調査で日本人の栄養状態がわかる
国民栄養・健康調査と栄養摂取基準を比べて、どの栄養がどの程度不足しているかを考えてみます。あくまで平均ではありますが、おおよそどのような食品が不足しているかがわかります。

まとめ

世の中の情報はたいてい、誰かにメリットがあるから発信されています

それゆえに小さいメリットが必要以上に大きく描かれていたりします

つまり商品マーケティングの一環であるケースが非常に多いので、中立な情報はとても貴重です

 

国の基準なので多少守備的であったり、最新の研究に追従していない可能性はありますが、

まず基本として抑えておけば、怪しげな健康食品や食事法に振り回されなくなりそうです

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