食事摂取基準(2020年版)で読み解くタンパク質の話

私は生まれつきお腹が弱く、原因不明の疲れや肌荒れにも悩まされてきました

10代の頃から健康番組大好き、20代ではサプリメントを試しまくりましたが、効果はありませんでした

テレビやネットで「〇〇がいい!」と言われるたびに飛びついて、もはや何を信じていいかわからなくなっています

 

ということで基本に立ち返り、一番信頼できるであろう情報、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」を読んでみることにしました

今回はタンパク質についてです

 

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 私は生まれつきお腹が弱く、原因不明の疲れや肌荒れにも悩まされてきました10代の頃から健康番組大好き、20代ではサプリメントを試しまくりましたが、効果はありませんでしたテレビやネットで「〇〇がいい![…]

 

本記事は日本人の食事摂取基準(2020年版)を健康オタクなエンジニアが読み解いてみて、要約してみたものです

医者や栄養士ではない著者ですが、専門的になりすぎない視点をお届けします

日本人の食事摂取基準(2020年版)はこちら

本記事を書いた人

  • 生まれつき下痢がち + 仕事のストレスで盛大に体調を崩す
  • 低FODMAP食+食事摂取基準で何とか回復

タンパク質は必ず摂取しなければいけない超重要な栄養素

たんぱく質(蛋白質、たん白質、タンパク質、protein)とは、20 種類のʟ─アミノ酸がペプチド結合してできた化合物である。たんぱく質は他の栄養素から体内で合成できず、必ず摂取しなければならない。(中略)たんぱく質は、生物の重要な構成成分の一つである。

摂取したタンパク質は酵素やホルモンとなり代謝を調整し、血液の中で酸素を輸送するヘモグロビンにもなり、抗体としても役立つとのことです

また、タンパク質は20種類のアミノ酸から構成され、そのうち9種は直接食事から摂取する必要があり、必須アミノ酸と呼びます

肉や魚、卵や乳製品、大豆は必須アミノ酸を全て含むので良質なタンパク質と呼ばれ、逆に野菜や穀物はそうではありません

ちなみに今回の摂取基準は全て良質のタンパク質で計算されています

必要なタンパク質は1.1g~1.75g/kgくらい ※諸説あり

”0.66g/体重1kg”が必要最小限のタンパク質摂取量

WHOでは一日に必要なタンパク質の量を、体重1キログラムあたり0.66gとしています

これは体重60キロであればおよそ40gで、1日で鶏もも肉250gを食べる計算です

ただしこの量は体を維持するための必要量であり、現実的にはもう少し余裕を持つ必要があります

健康を目指すなら体重1kgあたり1.1~1.75g

これを踏まえて厚生労働省が定めている目標量は、総カロリーのおよそ13%~20%くらいのタンパク質を摂取することです

仮に下記のような人だと、1日のエネルギーは2,100kcalほどです

  • 30歳 男性
  • 170cm, 60kg
  • 週1〜2回程度の軽めの運動

タンパク質は1g = 1kcalなので、この人の目標タンパク質量は1日あたり68〜105gです

もちろん個人差はありますが、おおよそ体重1kgあたり1.1~1.75gと言えそうです

 

ちなみにタンパク質70gはどのくらいかというと

  • 卵 9個ちょっと
  • 鳥もも肉(皮付き) 350g
  • 木綿豆腐 1kgちょっと

もちろんお米や小麦、野菜類にもタンパク質が含まれるので、肉類からしか取れないわけではないのですが、イメージよりかなり多いです

 

平均的な日本人だと目標値ギリギリと言われています

日本も西洋食になったと言われますが、カレーやパスタのような炭水化物・脂質メインの食事だと普通に不足します

1.5g~2.0g / 体重1kgが理想かもしれない

3─1─1─3 指標アミノ酸酸化法
(中略)窒素出納法を用いて得られた必要量よりも一様に高く、そのため、窒素出納法によって求められた値は真の必要量よりもかなり、例えば40〜50% 程度、低いのではないかとする意見がある22,23)。

これまで出てきた必要量は窒素出納法という測定法で評価されています

しかし、この方法はタンパク質摂取量を低く見積もってしまう可能性があるようです

仮にこれを考慮すると1.5~2.0g/1kg、体重60kgであれば90~120gのタンパク質に相当します

 

とはいえ現時点だとデータ不足ということで基準化は見送られています

仮に達成しようとするとプロテインを使わないと厳しいでしょうね

普通に肉類で目指すと脂質を摂りすぎてカロリーオーバーすることがあります

 

タンパク質の摂りすぎラインは?

最も関連が深いと考えられるのは、腎機能への影響である。健康な者を対象としてたんぱく質摂取量を変えて腎機能への影響を検討した比較試験のメタ・アナリシスでは、35% エネルギー未満であれば腎機能を低下させることはないだろうと結論している。

タンパク質をたくさん摂取すると、腎臓に影響する可能性があります

慢性腎臓病の方に向けてはタンパク質を制限した食事を提供することがあるようです。持病のある方は医師の指導に従ってくださいね

持病もない人であれば、気にすることはないかと思います

 

総エネルギーの35%となると、毎日1kg以上の肉を食べる計算になり、普通の食事だとかなり厳しいです

 

科学的にはまだわかっていない話

食事摂取基準には科学的に不確かな話もあります

  • 糖尿病のリスクが上がる
  • 血圧が下がる
  • 骨折予防になる

上記については科学的に確かめられていません。お気をつけください

 

「分かっていない」ということを知っておくのは意外と大切です

健康と栄養に関しては大量の研究結果を組み合わせてやっと評価できるのが普通のようですが、世の中の怪しげな健康食品はごく少数の研究結果を引用していたりします

 

まとめ

厚生労働省の食事摂取基準2020年版から、タンパク質について読み解いてみました!

メジャーな栄養素であるにもかかわらず、摂取量に諸説があるのが意外でしたね

油断すると意外と不足するタンパク質、意識して摂取していこうと思います

 

ちなみにカロリーオーバーせずにタンパク質を摂るには、プロテインがお手軽です。本ブログでもいくつかご紹介しているので参考にどうぞ!

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