そんなお悩みにお応えする記事です
本記事の内容
- おなかの不調を和らげる低FODMAP食について
- 低FODMAPのやり方と体験談
- 低FODMAP食のOK食材とNG食材
本記事を書いた人
- 生まれつき下痢がち + 仕事のストレスで盛大に体調を崩す
- 低FODMAP食で腹痛とガスがなんとか和らぐ
- 低FODMAP食を実践して3年目
この記事を書いている私は医者でも栄養士でもないのですが、子供のころから下痢や腹痛に苦しんできた経験をもとにブログを書いています
なぜお腹の調子が悪くなるのか?
お腹の調子が悪くなる原因はたくさんありますが、本記事でご紹介しているのは高FODMAPと呼ばれる食材を食べすぎたことによるお腹の不調です。高FODMAPと言われる食材は一般的にはお腹にいいと言われることが多いのですが、体質に合わない人だとガスが出たり、下痢や便秘の原因になります↓
- 特定の消化しにくい糖質(食物繊維)を食べすぎる
- 腸内細菌が食物繊維を急速に発酵してガスを作る
- お腹が張ったり、腸の動きを妨げたり、便の水分調整が崩れる
とはいえ食物繊維を摂ることは健康的な腸内環境のためにとても重要です。すなわち、自分に合わない食材を探し、上手に選ぶ工夫が必要になります。低FODMAP食事法は、そのガスを作りにくい食材を探す食事法です
低FODMAP食事法で改善しなければ…
私の場合、低FODMAP食事法を実践することで、急激なお腹の痛さからは解放されました
ですが根本的にお腹の調子が良くなったわけではなく、下痢や肌荒れ、ダルさは続いておりました
FODMAP以外の要因があるのでは?と思い、さらに別角度で食事制限を試したところ、さらに体調がよくなりました
もし低FODMAP食事法を試して、それでも改善しないようであれば、参考にしていただけると幸いです
私は生まれつきお腹が弱く、原因不明の疲れや肌荒れにも悩まされてきましたお腹の調子を改善するには食物繊維!ということで、一時はゴボウや豆類をたくさん食べていたのですが、食後に激しい腹痛と、交互に繰り返す下痢と便秘に悩まされるよ[…]
大変ですし偏った食事法なのでオススメはしませんが…
低FODMAP食事法とは?
低FODMAP食事法は、オーストラリアのモナシュ大学(Monash University)で研究が進んでいます。怪しげな民間療法ではないですよ
モナシュ大学(モナシュだいがく、英語: Monash University)は、オーストラリア、メルボルン近郊のクレイトンに本部をおくビクトリア州立の大学であり、オーストラリアが誇る各種世界大学ランキング百名校の大学である。 -wikipedia
”ガスを発生させやすい食材”を探し、摂取量を減らす食事法です。オーストラリア発祥の食事法で、過敏性腸症候群の症状を和らげる可能性があると言われています
低FODMAP食事法のやり方
- 2~6週間、高FODMAP食材を避けて、低FODMAP食材に置き換える
- 3日ごとに高FODMAP食材を一つずつ試し、お腹の状態を観察する
- 食事制限をできるかぎり緩くして、「マイ食事法」を確立する
厳しい食事制限をするというよりは、自分に合わない食材を探す方法です
お腹の不調の原因が高FODMAP食材であれば、1の段階で何かしらの変化があります。私の場合、最初の3日間くらいは下痢がひどくなったものの、1週間くらい経つと調子が安定してきて腹痛がなくなりました。生まれつきの下痢体質が治るわけではありませんが、食後の激しい腹痛がなくなっただけで個人的には救われました
ただし、低FODMAP食事法は厳しめの食事制限でリスクもあります。厳密な制限を長く続けることはオススメされていませんのでご注意ください
低FODMAP食事法で避けるもの
低FODMAP食事法とは、Fermentable(発酵性の) Oligosaccharides(オリゴ糖) Disaccharides(二糖類) Monosaccharides(単糖類) And Polyos(ポリオール)を多く含む食材を避ける食事法です
- オリゴ糖(oligosaccharides)
- 豆類、玉ねぎ、にんにく、ごぼう、さつまいも、小麦
- 2糖類(disaccharides)
- 牛乳、ヨーグルト
- 単糖類(monosaccharides)
- はちみつ、果物
- ポリオール(polyols)
- 甘味料(キシリトール、ソルビトール)、プルーン、いちじく
豆類にヨーグルトと腸にいいと言われている食材も多いのではないでしょうか?
私は生まれつき下痢しやすく、体質改善しようとグラノーラや納豆、ヨーグルトを毎日食べたりしたのが裏目に出ていたようです。ざっくり試したい場合は、麦製品・ネギやニンニク類・乳製品・豆類を控えるとよいと思います
低FODMAP食事法を続けるコツ
さて、ここまで読んでムリだと思った人も多いのではないでしょうか?何しろ小麦や乳製品、キノコに豆類、乳製品も避けるとなると何も食べられないような気がしますよね
安心してほしいのは、
- 厳しい食事制限をずっと続ける必要はない
- 低FODMAP食材だけでも工夫すれば食べられる
- 高FODMAP食材もゼロにする必要はない
ということです。この微妙なさじ加減をブログではご紹介しています。私の場合、小麦や乳製品もある程度大丈夫ですが、玉ねぎやニンニク、ゴボウはできる限り避けるようにしています
厳しい食事制限をずっと続ける必要はない
あくまで低FODMAP食事法は、自分の体に合わない食材を見つける食事法です。なので自分のことがわかってくると、高FODMAP食材でも食べられますし、外食もできます。ただ最初だけは厳しめに制限した方が、自分に合う食材と合わない食材がわかりやすいと思います
私個人の体験談はこちらの記事にまとめています
【低FODMAP歴3年目】お腹のために食べるものと食べないもの
低FODMAP食材だけでも工夫すれば食べられる
基本的には外食より自炊がメインになるのですが、低FODMAP食事法はオーストラリア発なので、日本のレシピで対応しているものはほとんどありません。「low fodmap recipe」でGoogle検索してもいいですが、「サラダと鶏肉!」みたいなシンプルすぎるものが多かったりします。食事は人生の楽しみですし、おいしく続かなければ何の意味もないですしね
ということで、本ブログでは低FODMAP対応したレシピを公開しております。男の一人暮らしでやってるので、大味なのはお許しください
FODMAP食材リスト
書籍や海外のWebサイト、それでも無ければ食材の種類や加工過程から推測してリストを作成しています。リストに無ければ探してみますので、お気軽にコメントをどうぞ!
- 低FODMAPといわれる食材も絶対安全ではありません(リスクが低いだけ)
- どの食材を低FODMAPとするかは諸説あります
- 高FODMAPだからといって食べてはいけないわけではありません
最終的にはご自分の体調と相談しながらお試しください。食材名に()がついているものは筆者の推測によるものです
主食
小麦製品に含まれる発酵性オリゴ糖(フルクタン)を控えることが基本です。グルテンフリー(小麦のタンパク質)とFODMAPは直接の関係はありませんが、グルテンを多く含む小麦製品を控えることでFODMAP要員でお腹の不調を訴えている人の症状が改善することがあるようです
- 米類
- 白米、玄米、米粉、ライスヌードル、ビーフン、フォー
- オーツ麦(オートミール)
- とうもろこし類 ※やや意見分かれる
- コーンスターチ、トルティーヤ(小麦トルティーヤもあるので注意)
- キヌア、アマランサス
- フルクタン含有量の低い麺類
- 蕎麦(10割に近いもの)、こんにゃく麺、スペルト小麦製品
- 麦製品
- 大麦、小麦、ライ麦、(押し麦)、(もち麦)、うどん、ラーメン、パスタ、パン、グラノーラ、ミューズリー、玉子麺、クスクス
野菜
にんにく、玉ねぎは特に強く避けることが推奨されています。水気が少なく繊維質な野菜ほど高FODMAPの傾向がありますが、単純に分類しにくいですね
- ナス科の野菜
- ナス、トマト、ピーマン、パプリカ、(ししとう)、じゃがいも
- 唐辛子(ただし刺激物)
- ほうれん草、小松菜、チンゲン菜、春菊
- レタス、白菜、ケール、キャベツ(1カップ程度まで)
- ニンジン、大根、カブ、れんこん
- きゅうり、ズッキーニ
- たけのこ
- オリーブ
- かぼちゃ
- スプラウト(新芽)類
- もやし、かいわれ大根、ブロッコリースプラウト、(豆苗)
- 海藻類
- 海苔、わかめ、めかぶ、ひじき、昆布など
- 寒天、ところてん(諸説あり、要注意)
- オクラ ※意見分かれる
- ブロッコリー(1/2カップ程度まで.茎部分はやや高FODMAP)
- ショウガ、ミョウガ、シソ、パセリ、パクチー、ルッコラ
- わけぎ(緑色の部分)
- (こんにゃく)、(しらたき)
- ユリ科の野菜
- 玉ねぎ、にんにく、ネギ、らっきょう、ニラ、アスパラガス
- きのこ類
- マッシュルーム、しいたけ、エリンギ等
- 芋類(じゃがいも除く)
- サツマイモ、タロイモ、里芋、菊芋、長芋、山芋、とろろ
- カリフラワー
- セロリ
- ゴボウ
- 芽キャベツ、サボイキャベツ、ザワークラウト
- ビーツ
- アボカド
タンパク質(肉類・豆類)
豆類(一部除く)を避けるのが基本です。加工肉に含まれる小麦の量はそれほど多くはないので、個人的には厳しく制限する必要はないと思っていますが、FODMAP以外にもデメリットが多いので避けたほうが無難です
- 肉類
- 牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉など
- 魚介類
- 卵
- ベーコン、ハム
- 木綿豆腐、(高野豆腐)
- さやいんげん、枝豆(豆類の中では比較的低FODMAP)
- 大豆製品
- 納豆、豆乳、おから、絹ごし豆腐、(充填豆腐)、大豆ミート
- 大豆粉、乾燥大豆
- その他豆類
- いんげん豆、そら豆、緑豆、レンズ豆、ひよこ豆、絹さや
- 小麦が含まれる肉類
- ソーセージ、チョリソー
大豆製品のリスクに関してはこちらの記事でも細かく調べています
乳製品
牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)が高FODMAP要因です。水分が少なくチーズやバターは、発酵加工の段階で乳糖が除かれたり分解されるため低リスクです。したがって、発酵などを経ておらず元の牛乳に近いほど高FODMAPの傾向があります
- 硬めのチーズ
- カマンベール、チェダー、モッツァレラ、パルメザン、ゴルゴンゾーラ、カッテージ、フェタチーズ等
- ラクトフリー製品
- アカディなど
- バター、マーガリン
- サワークリーム
- ホエイプロテイン(アイソレート)
- 牛乳
- 生乳、ラッシー、アイスクリーム、生クリーム
- スキムミルク、脱脂粉乳
- 柔らかめのチーズ
- プロセスチーズ、カッテージチーズ、クリームチーズ、リコッタチーズ等
- ヨーグルト
- ホエイプロテイン(アイソレートでないもの)
乳製品についてはこちらでも詳しく記載しています。特に生クリームやクリームチーズは脂質も多く、そちらの意味でもお腹を壊しやすいので注意です
調味料・オイル
炭水化物がほとんど含まれないオイル類は基本的には低FODMAPですが、白濁していたり具材が混ざっているものは注意してください。玉ねぎやニンニク、そして糖類が要注意です
- 大豆発酵製品
- 味噌、醤油
- 酢
- 酢、リンゴ酢
- ソース類 (にんにくや玉ねぎが含まれるが少量であるため)
- オイスターソース、ウスターソース
- オイル類
- マヨネーズ、ココナッツオイル、オリーブオイル、サラダ油、ごま油、ラードなど
- ガーリックオイル、オニオンオイル (FODMAP要因は水溶性で油にはあまり溶けない)、大豆油、レシチン
- 片栗粉(じゃがいもが原料)、タピオカ、ベーキングパウダー(重曹)
- オーツ麦粉、とうもろこし粉
- 米粉(白玉粉、上新粉、もち粉)
- 塩
- スパイス類
- 唐辛子, カレー粉, 胡椒, チリパウダー, シナモン, クミン, クローブ、バジル、ミント、ローリエ、コリアンダー、レモングラス、オレガノ、パセリ 等
- 砂糖、(みりん)、メープルシロップ、サッカリン、黒糖(オリゴ糖添加されていないもの)
- ポリオールでない甘味料
- アスパルテーム, アセスルファムK、グルコース、スクラロース、ステビア、サッカリン
- 料理酒
- トマトソース
- マスタード
- ピーナッツバター
- マーマレード、ストロベリージャム
- 玉ねぎやにんにくを含むもの
- コンソメ、ブイヨン、トマトケチャップ
- オリゴ糖を含むもの
- オリゴ糖、はちみつ
- 強力粉、薄力粉、中力粉、パン粉
- バルサミコ酢
- わさび ※意見分かれる
- ポリオール類の甘味料
- キシリトール, ソルビトール、マルチトール、マンニトール
- その他ジャム類 (高FODMAPのベリー類が含まれる)
フルーツ
- バナナ (意見分かれる。熟すほど高FODMAPという話も)
- ブルーベリー、ラズベリー
- オレンジ、みかん、ライム、レモン、きんかん
- キウイフルーツ
- イチゴ
- ココナッツ
- ブドウ (意見分かれる)
- メロン
- パイナップル
- リンゴ、ナシ、柿、洋梨
- スイカ
- ウメ、スモモ、あんず
- もも
- グレープフルーツ、ライチ
- ざくろ
- いちじく
- さくらんぼ
- レーズン、ブラックベリー
- マンゴー
飲み物
カフェインやアルコールが多く含まれること自体は低FODMAP食事法的には食べても問題ありません。しかしこれらは刺激物で、お腹の不調を治そうとする場合には避けることが勧められています
- 緑茶、紅茶、タピオカティー(ミルク不使用のもの)、ペパーミントティー
- 水、炭酸水
- コーヒー(ブラック)
- ココナッツミルク、アーモンドミルク(ただしイヌリンが添加されていないもの)
- 日本酒
- ジン、ウォッカ、ウィスキー、辛口のワイン
- ビール(一杯まで)
- 豆乳(大豆抽出物由来) ※ソイプロテイン
- ハーブティ(特に濃い目のもの)
- カモミールティー、烏龍茶
- ミルクコーヒー、麦芽コーヒー
- チャイ
- 豆乳
- トクホ飲料(イヌリンが添加されているもの)
- ココア(ココアパウダーとラクトフリーミルクで自作すれば可)
- スポーツドリンク、エナジードリンク
- ラム
- 甘口のワイン
その他
ナッツやダークチョコレートは低FODMAPだと言われますが、脂質が多く含まれています。低FODMAP食事法的には問題ありませんが、脂質が多い食生活は下痢を引き起こすことがあるので要注意です
- アーモンド(10粒程度)、ヘーゼルナッツ、クルミ、ピーナッツ、マカダミアナッツ
- かぼちゃの種、ひまわりの種
- ごま
- 栗
- ビターチョコレート、ココアパウダー
- ポップコーン
- 難消化性デキストリン(とうもろこし由来)、オオバコ(サイリウム)
- 低FODMAPだが下痢やガスの副作用が多いので要注意
- カシューナッツ、ピスタチオ
- カスタードクリーム
- あずき
- ミルクチョコレート(3ブロック以上)
- 梅干し(梅が高FODMAP)
- イヌリン
微妙なもの
コメントで頂いたものの中で判断が微妙だったものをこちらへ載せています
- 厚揚げ、油揚げ (恐らく低FODMAP)
- 木綿豆腐由来であれば低FODMAPだが、記載がないことが多い
- ”薄切りにした豆腐を油で揚げたもの”なので、薄切りにしにくい絹ごし豆腐ではなさそうだが…
- 甘酒
- 原料の米自体は低FODMAPですが、発酵途中でオリゴ糖が生成されるようです
- 詳細な含有量は判断しかねるので、注意しつつ取り入れるくらいがよいかと
- ポン酢
- 高FODMAPである果糖ブドウ糖液糖が含まれます
- しかし主成分では無いですし、調味料なので大量に飲むわけでもなさそうです
- 要注意、というくらいでしょうか
最後に
本ブログでは下痢がちな男がお腹を強くする過程を発信しています。共感いただけることがありましたらシェアいただけると励みになります!