もち麦とビールと梅干しとFODMAP

ご質問いただいた内容を考えてみるコーナーです!

もち麦を以前大量に購入しておりまして
もし、高FODMAPに該当するなら、摂取を控えなければと思っているのですが如何でしょうか?
あと、梅は大丈夫かと思い、一日2個程食べているのですが
こちらも高FODMAPなのでしょうか?
ビールは大麦ですが、低FODMAPに該当しますので混乱しております。   ※一部抜粋

ということで、もち麦とビール、そして梅干しについて考えてみたいと思います

結論から言うと梅干しともち麦は要注意ビールは一応 低FODMAPですが、根拠を知っておくと応用も加減もできるようになるのでいいですねー

 

もち麦はもちろん高FODMAPで要注意

もち麦自体は残念ながら高FODMAPではあると思います。名前の通り大麦の一種で、もちろん大麦は高FODMAPの代表的な食材です

ただ、もち麦100%で食べることってあまりないのかなと思いますし、体質によってはよい影響を与える可能性もあります。私自身も小麦系の食品そこそこ食べてます。パスタを1食食べるのに比べれば、ご飯にいくらか混ぜ込むくらいならリスクが低いとも言えそうです

もちろん高FODMAPではあるので(体質に合わないのに)大量に食べたり、お腹の調子が悪いときに食べるのは控えた方が良さそうです。特に低FODMAPを始めたてで厳密にやっている時期は要注意ですね。ただ食物繊維がたくさん含まれているのは良いことなので、体質に問題がない範囲で少しずつ食べるのは全然アリだと思います

 

ビールはなぜ低FODMAPなのか?

ではビールはなぜ低FODMAPなんでしょうか?麦ではなく麦芽を使うという点は一応ちがうものの、麦芽にもFODMAP成分(フルクタン)が含まれますので、原料の時点ではもちろん高FODMAPです

この違いはビールの製造過程で行うアルコール発酵にあると思われます

アルコール発酵 (アルコールはっこう、alcohol fermentation, ethanol fermentation) は、グルコースフルクトースショ糖などの糖を分解して、エタノール二酸化炭素を生成し、エネルギーを得る代謝プロセスであり、酸素を必要としない嫌気的反応である。酵母は酸素がないところで、糖を用いてアルコール発酵する代表的な生物である  - Wikipedia

つまり、高FODMAPなフルクタン(上記のフルクトースが集まったもの)は、微生物がアルコールを作る過程である程度減少するということです。ちなみにワインも理屈はおそらく同じで、高FODMAPなブドウでもワインにするとややリスクが低くなるようです。お酒好きにはうれしい話ですね

しかしながら、アルコール自体が腸にとっては刺激物ですし、ビールなら炭酸もあるのでガスの原因になる可能性は十分にあります。このあたりも影響も考えてか海外サイトだと、だいたい1日1杯くらいにしておこうねと言われております

 

梅干しも高FODMAPだが…リスクは低めかも

梅干しに関しては高FODMAPと言われることがほとんどです。原料の梅が高FODMAPで、ビールのようなアルコール発酵をおこなっていないのが理由だと思いますが、実は原料の青梅が高FODMAPであるとするデータはほとんど見つけられませんでした

同じバラ科サクラ属のスモモやプルーン、アンズがのきなみ高FODMAPであることを考えると、まあ高FODMAPなんだろうなと思います。FODMAP自体が海外でメジャーな食事法なので、日本の食材はなかなか判断に困ることが多いです

ただ個人的にはちょっとくらいいいんじゃない?と思います。理由は2つあって、

  • 梅は高FODMAPであるものの、他に比べるとややマシ
  • そもそも梅干しを大量に食べることができない

というところです

 

果物が高FODMAPとされるのは果糖(フルクトース)とソルビトールでして、梅の場合、果糖はほかの果物と比べてもあまり多くありません。同じ量の梅干しとリンゴで比べても1/10くらいです

ソルビトールに関しては他の果物と同じくらいには含まれますが、梅干しは他の果物のように生で大量に食べたりできないので、その分リスクは低くなりそうです。ちなみにソルビトールは下剤の成分としても使われたりするので、下痢がちな人は避けた方が無難かもしれません

ということで、梅干しは一応高FODMAPだけどちょっとくらいいいんじゃない?説を本ブログでは推そうかと思います。ただしスーパーで売ってる安い梅干しは甘味料が添加されておりますので、その部分は要注意ですね

 

以上!

 

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