低FODMAPと言い切れない食材4選

パンケーキ

家族や友達みんなと同じようなものを食べているのに、どうにも自分だけがお腹の調子が悪いことがあります。そんな「自分の体には合わないかもしれない食べ物」を調べるために、低FODMAP食事法という考え方があります
この食事法では、いろいろな食材をリスクが低いものと高いものに分けていますが、実はきれいさっぱり分けられないものがたくさんあります。低FODMAP食事法の研究で有名なMonash大学の食品リストアプリでも、単純な高低ではなく、緑・黄・赤の3色でリスクを表現しています
本記事はそんな低FODMAPと高FODMAPの間の微妙なグラデーションをご紹介します。低FODMAP食事法をしばらく続けて自分にあう食材がわかってきてからはあまり気にしなくて良いかと思いますが、低FODMAP食事法をはじめたばかりの厳密な制限期には避けた方が無難かと思います

低FODMAPかどうか微妙な食材4選

ブロッコリー

栄養豊富で有名なブロッコリー、低FODMAP食事法を実践している人の中でも人気の食材かと思います。特に食物繊維やビタミンCが豊富で野菜にしてはタンパク質も多く、筋トレをする人にも重宝されています
そんなブロッコリーですが、monash大学によると「ブロッコリー全体」または「花蕾(緑のふさ部分)」は1カップ程度までで低FODMAPであると判定されています。1カップを超える場合、ブロッコリーに含まれているフルクトースが多くなりすぎると言われています(サイトによっては3/4カップまでとしている場合もあります)
この時点で「低FODMAPだからノーリスク」ではないということはわかるかと思いますが、ブロッコリーの場合、茎の方がリスクが高いと言われています。茎のみの場合、1/2カップまでが低FODMAPなラインとのことです。ちなみにブロッコリーニという新種野菜では、茎の方が低リスク(全体としては高FODMAP)となるようです。不思議ですね
実際にはブロッコリーの分量をカップで正確に測るのは大変ですし、茎だけ捨てるのももったいないので私はあまり気にせず食べてしまいます

キャベツ

炒め物からスープまで幅広く使えるキャベツですが、こちらも厳密な低FODMAPとは言いにくい食材です。同じような見た目をしていても品種によって取り扱いが微妙に違うことがあります
例えば一般的な緑色のキャベツは3/4カップ(75g、葉3枚分くらい)までが低FODMAPとのことです。3/4カップと言うと結構食べられそうに聞こえますが、キャベツ一玉で1kg近くあることを考えると、十分の一くらいなのであまり使えないかもしれません。ちなみに100gで中程度のリスクとのことです
紫キャベツの場合は少し異なり、3/4カップ(75g)では低FODMAP、150gで中程度のリスクになるとのことです。一般的なキャベツがソルビトールによってリスク有と言われるのに対して、紫キャベツはフルクタンによって問題になるようです。ただのキャベツの色違いかと思いきや、それなりに違いが見られます
一方で、サボイキャベツ(ちりめんキャベツ)は通常のキャベツよりも高リスクだと言われています。1/2カップ(40g)で低FODMAPであり、55gで中程度のリスクと言われます。そのほか、芽キャベツやキャベツを発酵させたザワークラウトなども高FODMAPに分類されています
ちなみに白菜は500g程度から中程度のリスクと判断されています。かなり食べても大丈夫そうですね

サツマイモ

サツマイモは一般的に高FODMAPに分類されますが、多少は食べられるとされることもあります。今回参照したサイトでは1/2カップ(75g)で低FODMAP、100g以上で中程度のリスクと言われています。参照したサイトはmonash大学のものではありませんが、管理者はmonash大学で訓練を受けているとのこと(それでもどのくらい信じられるかはわかりませんが)
75gまでセーフであれば干し芋をつまむくらいでは全然大丈夫ですね。キャベツと同じような基準でありながら、多くのサイトでは高FODMAPと取り扱われているのはよくわかりませんね…。ちなみにジャガイモは低FODMAPとして扱われることがほとんどですが、時々1カップまでのような条件を見かけることもあります

 

出典:All About Potatoes & FODMAPs

 

バナナ

国内のサイトだと低FODMAP扱いされているバナナですが(このブログでもそうです)、改めて調べたところかなり微妙であることがわかりました。2017年にmonash大学が行った調査では、バナナのリスクは熟れ具合によって変わると言われています。一般的な熟したバナナは高FODMAPで1/3本程度にすることが勧められているのに対して、熟していないバナナ(グリーンバナナ)は低FODMAPであるとされています。
そのほか、育成された環境や保存状態(冷蔵や追熟)だとFODMAP成分が増えることがわかっており、単純にリスクを判定しにくいことが伝わってきます

まとめ

今回紹介した食材以外にも、特に果物や野菜は〇〇カップまでと言う表記が見られることが多く、しかもサイトによって異なるので取り扱いに困るところです。とはいえ日常でいちいち測ったり、複数の食材を合算するのは現実的ではないのかなと思います。monash大学の有料アプリを取ってみて、厳密な低FODMAPレシピを考えてみても面白いかなと思いました
とりあえずバナナは高FODMAPに分類を変えようかなと思います